結婚式の招待状が来るたびに「早っ!」て言ってしまう癖を直したい

 

 

皆さんこんにちは

 

先日、高校・大学と同じ学校かつ同じ部活で活動した友達の結婚式に出席ました。

新婦さんも大学の頃の同級生で、関わりがあったこともあり、非常に身近に感じる結婚式でした。

 

この2年ほどで結婚する友達がグッと多くなり、招待状が来るたびに「えっ、早っ!」と決まり切った感想をかれこれ5、6回ほど言ってる気がします。

 

自分自身が結婚をするという未来が全く見えない!

 

ただよく考えてみると、自分の父親が55歳…

自分には二つ上の姉がいる…

父親が27歳の頃に1人目が生まれたと考えると…

来年子どもおらな父親に追いつけやんやん!

おとんすげぇ!

 

しかも、同じ大学で同じ学部の、8人しかいない同じ専攻の同期に、もう3人子持ちがいるんやもん。

何も早くなんかなかった。

 

勝手に

「男は30越えたら大人の魅力が出てくるから」

とか9割負け惜しみみたいな言い訳を毎回しつつ、彼女すらいない現実に目をつぶって、

「絵本作家に俺はなる!」

って尾田栄一郎スタンディングオベーションしてくれそうなセリフをここに書き連ねてる間に、周りどんどん結婚する。。。

若者の結婚離れなんかどこ吹く風。。。

 

ただ今までの友達の結婚式もそうでしたが、今回の結婚式も非常に素晴らしかったです。

こないだまで、一緒に騒いで遊んでいた彼がどんどん先に大人になって行くみたいで、気づいたらかなり先の階段を、こちらを振り返りもせずに登っていってしまうような心地がしています。

「あぁみんな大人になって行くんだなぁ」

おめでたい、嬉しいことのはずなのに、実際心からお祝いして幸せな気持ちを分けていただいたのだけれど、自分の足元はなんだかぬかるんでいるような、足取りの重さを感じているのは何故なのでしょうか。

 

さて、たまたまなのか運命なのか、

結婚式の2日程前に読み終わった本がありました。これです。

 

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これを読んで、結婚式に出席したから、少しナーバスな気持ちになっているのかもしれません。

ただこれは、結婚している人、これから結婚する人にこそ読んでほしい本です。

ガンに侵され治療を行う妻のために、毎日ショートショートを描き続けた作者の気持ちや、妻とのやりとりをまとめ、作者がピックアップしたショートショートを掲載しているエッセイ的な本です。

1778話ということは、約5年ほど毎日ショートショートを描き続けたということになります。

これを愛と言わずなんというでしょうか。

妻が亡くなった後に書かれた、最後のショートショートストーリー

1778「最終回」は涙なしでは読めません。

人を愛するということはこういうことなのか。

まるで見透かしているかのような妻の発言や、作者の、伝わると思って書いたことが、案外伝わらなかったりなど、

作者の迷いや後悔、喜びや悲しみ、様々な感情が渦のように溢れ出してくる作品です。

ぜひ手にとって読んでみてください。

 

 

最近はテレビ番組で、恐妻家や結婚の苦労話など、結婚にネガティブなイメージを持ってしまいそうな番組が増えてきているように思います。

ただ、この本を読んで、そして結婚式の2人の幸せそうな表情を見て感じたことがあります。

「あぁ、結婚してぇ」

 

 

 

…続く

 

 

本を読もう

 

皆さんこんにちは

 

 

先日調べものをしていると、ある統計が出てきました。

 

 

都道府県25歳以上読書人口ランキング(2016)」

 

 

自分の住む和歌山県を見てみると

 

……………

 

ワースト2位………

 

いやあかんがな!

和歌山県民全然本読めへんやん!

そら近くのジャスコの本屋潰れるわ!

 

たしかに、周りの同僚や友達に何の気なしに本の話をしても軽く流されることが多い気がする……

本の話に自信がなさそうなあの感じ……

不思議なもので、そう思えば、だんだんそのように感じてくる。

 

じゃあ、なぜ和歌山県民は読書する人が少ないのだろう……

田舎やからかなぁ

電車通勤が少ないからかなぁ

子供の頃から読む習慣ができてないからかなぁ

 

本を読むのって素晴らしいことだと思うんだけれど…

 

小学生の学力調査もかなり低い位置にあり

根拠はないけれど、関係するところもあるのかなぁと…

 

何かで読んだことがあるんだけれど、

読書でも運動でも何でも、習慣をつけたい時には、内発的な動機が大切なようです。

 

例えば、「本を読んだら褒めてもらえる!」や

「これを読み切ったらご褒美がもらえる」などのものではなくて、

 

純粋に「読んでいて楽しい」や

「読むのが好き」という気持ちが大切みたいです。

 

そして子ども達が「本を読むことって楽しいことなんだ」と思えるためには、

お父さんやお母さんが楽しそうに本を読んでいる姿

が一番大事なんだそうです。

 

だとすると、25歳以上が本を読まない和歌山県の子ども達に、読書習慣をつけることがいかに難しいか……

 

しかもこの調査、マンガ本なども読書としてカウントしているようで、

「えっ、マンガええんかい!やとしても和歌山ワースト2位か…。じゃあ和歌山県で絵本の消費量って……」

 

さて、不安になってきました(笑)

 

 

ちなみに

私は小説、ビジネス書、新書など結構なんでも読みます。

 

中でも

私が一番好きなのは、

宮部みゆきさんの『三島屋変調百物語』シリーズ

 

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怪談なんだけど、ほっこりするような話や不思議な話などが、一冊の中に数話収録されていて、読みやすくスラスラ読んで行けてしまいます。

皆さんも是非!

そして少しずつ読書の習慣を!

 

 

 

 

…続く

 

 

 

 

 

 

短編小説的絵本

 

皆さんこんにちは。

今日はショーン・タンの3冊目

「遠い町から来た話」の紹介をしたいと思います。

 

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潜水服の人が立つ表紙が印象的ですが、

この本は挿絵の入った短編小説と思ったほうがいいかもしれません。

もちろん潜水服の人の話も含まれています。

前回紹介した、「アライバル」とは打って変わって、文字が多く、読み応えがある絵本です。

 

物語も不思議なものが多く、これまた、独特な世界観が、見えてくるものが多々あります。

しかしながら、どこか懐かしいような、どこか切ないような気がして、読み終えた後に、「はぁー」とため息をついたことを覚えています。

 

どこの世界の人間が、

町のはずれに住んでいた水牛のこと、覚えている?

から文章書き始められんねん。

しかもその水牛の大きいこと大きいこと

 

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私の知っている水牛じゃ無い・・・

昼なのか夕方なのかわからない情景の、草むらの中に佇む水牛。

こんなノスタルジックな物語が、短編でズラッと100ページ弱収録されています。

ただ、さくさくっと読めて、のめり込んだら一瞬で読み終えてしまいますよ。

 

 

今回、ショーン・タンという作者を、おそらくまだほんの上辺しか齧ってないのでしょうが、味わってみました。

 

まず絵に引き込まれて、世界観に引き込まれて、細かい演出に引き込まれました。

一粒で何度も美味しい作者、アーモンドチョコもびっくりのポテンシャル。

まちがいなく私の大好きな作家の1人になりました。

 

海外の作家では、エドワード・ゴーリーを先日紹介しましたが、また違う世界観を持った作品でした。

言うなれば白と黒、陰と陽、太陽と月のような2人の作者です。どちらがどちらかはその人の感じ方に任せたいと思います。

 

ただまちがいないのは2人とも、世界最高峰の絵本作家であること。

たくさん勉強させてもらいます。

 

ということで、

ショーン・タンの3冊の絵本の紹介はここまでにしたいと思います。

ぜひみなさんも、一度手に取って読んでみてください。そして自宅の本棚に永久保存してください。また、面白い本があれば紹介したいと思います。

 

 

 

ではまた。

 

 

 

…続く

ショーン・タンの世界2 「不安と希望」

 

皆さんこんにちは

今日は先日の続き、ショーン・タンの2冊目を紹介したいと思います。

 

題名は「アライバル

翻訳前で「THE ARRIVAL」なので

到着という意味なのでしょうか、、、

 

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表紙からまた、作者の絵の緻密さと

この架空の生き物の不思議な様子がにじみ出てきます。

 

そして何よりこの絵本、文字が一切無いんです。全て作者の絵だけで表現されています。

それでいて長編、それでいてストーリーが想像できる。作者の絵の素晴らしさと、リアルさがあるからこその表現がそこにはあります。

 

絵のタッチや、少しアンティーク調な色使いから、少し見にくいと感じる箇所もありますが、

それがまた、想像力をそそる。

ショーン・タンの頭の中に入っていったような情景が広がります。

 

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シーンごとに出てくる生き物たちも

気持ち悪くて可愛いい

 

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読めば読むほどに愛着の湧く物語です。

 

 

そしてショーン・タン の作品をまとめ読みすることで気がついたことがあります。

所々に漢字が隠れているんです。

最後に読んだ「遠い町から来た話」でも

同じ漢字が描かれていました。

文字の並びから中国語なのかなぁとも思いますが、漢字を使う者としてはなんだか嬉しくなります。

 

「遠い町から来た話」

では日本から来たおばあさんも出てきますし、

アジアに何か縁があるのかもしれませんね。

 

感じに関しては、どういう意味なのかまた調べてみたいと思います。

 

ショーン・タンの作品をこれから読む人にも、絵の中に隠れている様々な要素を探しながら読んでみてもらいたいと思います。

 

 

私がこの作品から読み取ったのは

不安と希望」です。

読んだことがある方やもう読んだ方にも

また感想を聞かせていただきたいと思います。

 

ではまた。

 

 

 

…続く

 

不思議な世界

 

皆さんこんにちは。

 

今日は休みを利用して3冊の絵本を読みました。全て同じ作者の本で、何というか、一言で表すと「独特」な作者です。

 

その作者の名は……

ショーン・タン

オーストラリアの作家さんです。

 

図書館に入りふと見た新刊の棚の中にあった、目を引く表紙がこれ

 

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こんなに綺麗な二度見久しぶりにしました。

セミ、、セミかー、、えっ!セミ!?」

スーツ着てますやん。

ネクタイ締めてますやん。

手4本ありますやん。

 

この表紙からもわかる、彼の独特な感性

 

図書館入った瞬間、目ぇ合ったもん。

もう、このセミの方から私のこと見てきてたもん。

 

内容も最高に最悪

人間の汚さとそれに耐えるセミの社員

解釈は色々できると思いますが、

風刺的な内容であることはまちがい無く、

人種や性的マイノリティなどに対する差別をモチーフにした内容だと私は感じました。

予想を裏切られるラストシーンも見どころです。

 

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それに何より、緻密な絵のタッチ。

 

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オフィスの様子も、人の立ち姿も、セミのリアリティーも全てが生きている。色使いも本当に面白く、「どんな描き方したら、こんな質感になるんだろう」や「ここに白を入れると目の感じが出るのか」など、読むのに時間がかからないはずの短い絵本に、30分くらいずっと見入ってしまいました。

それくらい素晴らしい絵でした。

 

もし興味のある方は、一度手に取って呼んでみてください。

この作者の絵本はぜひ購入して、いつでも手に取れるようにしたい本の一つです。

いや、必ず購入します。

 

残りの2冊も紹介しますが、次回に回したいと思いますので、楽しみにしていてください。

 

ではまた、

 

 

 

…続く

 

 

理不尽の世界 「エドワード・ゴーリー」

【ネタバレ注意】

 

皆さんこんにちは。

先日は感動する絵本を紹介したのですが、今日は打って変わって、怖い絵本を紹介したいと思います…

まぁ、夏ですからねぇ…

 

皆さんは、エドワード・ゴーリーと言う作者をご存知でしょうか。

最高に気持ち悪い絵本を書きまくっていた、海外の絵本作家さんです。

 

この人の作品を一言で表すなら

ずばり「理不尽」

その理不尽の一端を紹介したいと思います。

 

 

【あらすじ】

………………………………………………………

 

「ギャシュリークラムのちびっ子たち」

エドワード・ゴーリー

柴田元幸

 

アルファベットの「A」〜「Z」の頭文字から始まる名前の子供たちが、さまざまな原因で

死ぬ」

 

例えば、

通り魔にあったり

熊に襲われたり

階段から落ちたり………

 

26人の子供たちがただひたすらに死んでゆく

 

そんなお話。

………………………………………………………

 

 

「なんなこの気持ち悪い絵本は」と

「こんな本誰が読むねん」と

「変な絵本が書店に置かれてるわ」と思ったのが、2年ほど前の話。

 

今家に3冊ある。

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(※画像は借り物です)

 

読めば読むほど面白い。

噛めば噛むほど味が出る。

まるでスルメのような絵本。

 

どうしようもない不条理

抗えない運命がなんだか癖になる絵本です。

 

知人の方は声をかけてくれれば、

お貸しします。

ぜひ一度読んでみてください。

 

エドワード・ゴーリーの世界に

いらっしゃいませ,

 

 

 

 

…続く

 

 

 

 

困った子は困っている子【ネタバレ注意】

【ネタバレ注意】

 

みなさんこんにちは。

 

先日、職場のデスクの上にこの絵本が置かれていました。

 

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「おこだでませんように」

くすのきしげのり 作

石井聖岳

 

おそらく

「読め!」

と言うことなのだろうと思い

パラパラと読みました。

 

率直に言うと、

この絵本は大人にこそ読んでほしい!

また、子供のいる大人にこそ読んでほしい!

そんな作品でした。

 

【あらすじ】

………………………………………………………

何をやっても怒られる主人公の男の子。

妹とケンカをしてはお母さんに怒られ、

大好きな虫を捕まえると学校の先生から怒られ、

遊んでくれない友達に殴りかかり、担任に怒られます。

 

男の子なりの正義や思い、考えはあるのだけれど、それを口にしないので、いつも一方的に怒られてしまいます。

 

そんな男の子が、七夕のお願い事に願いを込めたのが、「おこだでませんように」

一文字一文字心を込めて書きました。

 

それを見た担任の先生が、涙を流して「ごめんね」と抱きしめてくれます。

 

そんなお話。

………………………………………………………

 

この絵本は実際に手にとって読んでほしい。

大人は大人の都合で子供を叱ってはいないか?

子供の心を十分に理解できているか?

そんな事を再確認できる絵本です。

 

この男の子の乱暴な様子や、

短冊に書いた字の間違い方などを見ると、

いわゆる「グレーゾーン」の男の子なのでしょう。

その子たちには、その子たちなりの世界があり、考えがあり、思いがあり、ペースがあります。

もちろん、他のクラスの子どもたちも同じように世界があります。

それぞれの思いを大切にして、対話をしながら関わることが大切だなと、この絵本から学びました。

 

前に誰かが言っていた気がする。

「困った子は困っている子なんだよ。」

 

大人が思う困った子

どうしてそんな困った事をしてしまうのか

その子自身わからなくて困っているかもしれません。

 

「お話をしたいのに友達に何と言って声をかけたらいいのかわからない。だから叩いてしまう。」

「椅子に座っているとお尻がムズムズしてすぐ立ち上がってしまう。」

「黒板を写そうとノートに目を移すともう忘れてしまう。」

「自分の思っている事を、きちんと言葉にできなくて、伝えられない。」

 

そんな悩みがあるかもしれません。

じゃあ大人はどうすればそんな子たちを助けられるでしょうか。

たぶん、叱ることではないと思います。

 

私自身またゆっくりと考えていきたいと思っています。

 

 

 

 

真面目か!

 

…続く

 

 

追伸

この絵本、すでに購入しました!!

みなさんもぜひ!